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経営者
高橋 正樹さま

株式会社気仙沼商会 高橋 正樹さま

研修を依頼した背景を教えてください。
当社は三陸でガソリンスタンドを経営しております。
2011年の東日本大震災で、気仙沼地区は15事業所あったうちの13事業所が被害を受けてしまったんですね。ガソリンスタンドもやられてしまって、2店舗しか残らなかったんです。

なんとか復旧を目指して立て直しをしていこうと社内で話し合い、当時「何とか復旧して100年目をみんなで迎えよう」という目標を掲げました。
2020年の3月で創業100周年を迎えたのですが、9年前はもしかしたら難しいんじゃないかと、そのくらい甚大な被害を受けてしまったのです。

はじめの頃はがんばっていたのですが、3、4年目くらいに疲れがピークになってしまったんですね。
そこで、社員が気持ちよく100周年を迎え、次のステージへ進むために、いろいろな課題を作りました。
例えば、商売のネットワークの強化や、新規事業の立ち上げ、社内での評価制度の確立など・・・

話し合いを続けていく中で、「このままの社風でいいのか」という意見があがりました。
当社は、東北人の気質もあってか非常に真面目な社員が多く、それは良いことなのですが、一方で物が言えない人が多く、幹部と部下の間でコミュニケーションがうまくできていなかったのです。
決して風通しが良い社風とはいえないのではないか、改善すべきではないかと議論を続けましたが、決定的な打開策が見つかりませんでした。

そんな中、ある日、昭和シェルさんと経営の協議会でお会いした時に、先ほどの社風の話題になりました。
そうしたら当時の支店長に、「良い講師がいますよ」と遠藤先生をご紹介していただいたのです。
どんな先生なのですかと聞いたら、こうだああだと研修の話をしてくださいまして。
今まで聞いたことのない研修内容に、なかなか面白いかもしれないと考え、受講してみることにしました。

話を聞いていて良いなと思った点は、部下の研修だけでなく、私たち幹部も一緒に研修ができたという点ですね。
一緒に研修を受けることができるため、お互いの共通言語でいろいろなことが話せるかなと思ったのです。
業務に直結していない研修なので、社風を変えようという意識が高まっているところに、非常に良い効果をもたらしてくれるのではないかと。
実際に受講されてみてどうでしたか?
幹部と部下が同じ目線で、同じ土俵の上で向き合うという研修は今までなかったので、とても新鮮でした。
やらされている感じがないんですよね。どちらかというと心に触れる部分が多いといいますか。
同じ場所で複数の社員と一緒に受講しているのですが、話の場面が自分と向き合うことが多いので、先生と1対1で受けている感じがしました。
自分自身のことについて、素直な気持ちで考えられるんですよね。

業務に関係しない研修なので、部門を超えて集まって話ができますし、他人の目も入ってくるので、自分自身、人間としてブラッシュアップできるな、という印象でした。
今まで自分たちが受講した、もしくは実施した研修とまったく中身が違いましたね。

研修の中でワークがあるのですが、難しいことをするわけではないけれど、いくつか条件があって、実際にやってみると、ちょっとした条件があるだけで、こんなにうまくいかなくなるものかと驚きました。
人とコミュニケーションをとっているつもりなのに、こんな簡単なことも伝えられないんだ、と。
いろいろなことを実感させられましたね。

ただワークをおこなって体感するだけでなく、その後の振り返りがあるので、日頃の自分自身の行動に置き換えて考えることもよかったですね。
ああ、普段、話していることが当たり前に伝わっていると思っていたことが、もしかしたら俺に責任があって伝わっていなかったかもしれないな、ですとか。そこまで連想することができました。
受講された前と後で、どのような変化がありましたか?
それまで、社員と話していて、なぜこんな質問をするのだろう、この前説明したじゃないか、ということを思っていました。
しかし、そうか、自分の言い方が悪かったのか、自分の言い方が伝わっていなかったのか、と気づくことができるようになりました。
なぜ伝わっていないんだという思いがゼロになることはありませんが・・・(笑)
でも、伝え方がまずかったかなと、より慎重に考えるようにはなりましたね。

あとは、よりていねいに相手の話を聞くようになりましたかね。
こちらが伝えるためにも、相手の話をよく聞かなくてはいけないな、と実感しました。
受講された社員の皆さまには何か変化がありましたか?
部下たちの視点も、少し変わったように感じます。
研修を受ける前、社風に対して疑問を思っていたときは、幹部とコミュニケーションが取れていない、怖い、という部分しか見えていなかったのではないかなと。
実際に研修を受講し、彼らは彼らの立場で自分を振り返ることで、そこに逃げていただけで、よく勉強していなかった、情報を集めていなかった、自分に自信がなかったなど、そういった部分にも、思い当たった節が多少なりともあったのではないでしょうか。
社内の課題解決のために、自分から動いて努力をするような人も出てきました。

例えば、それまで大きな会議をやっても、社長や常務などの幹部陣はどう思っているのか、ということばかり気にしていて、本来の会議の目的を果たせていなかったんですね。
研修後は、どう話せば幹部陣が話を聞いてくれるのか、自分の考えを聞いてもらうためには何を準備したらいいのか、そういったことを考え、準備をして会議に臨む社員が増えました。
もちろんそれまでも会議に必要な宿題はありましたから、準備はしてくるんですよ。やらされてやっているのか、前向きに捉えて取り組むのかという違いが見られるようになってきたように思います。会議の仕方が上手になりましたね。

今も私は、いろいろな会議に飛び込みで参加して様子を見ることがあるのですが、工夫して随分上手にやるなあと感じます。中には感心するリーダーもいるんですよ。
先生から受けたアイスブレイクや、体感研修だったりを、見様見真似で会議の最初にやってみたりですとか。いろいろなことを取り入れるようになりましたね。

社内で僕らがああしたほうがいい、こうしたほうがいいと言っているのと全く違う反応だったといいますか。
もちろん本人の意識の問題もありますので、受講者全員がそう変化したわけではありませんが、集団のうち数人が変わるだけでも、組織の雰囲気が大分変わっていきました。

やりっぱなしで終わりだと面白くないので、時々ブラッシュアップの研修をお願いしています。
新しく研修を受講する社員向けだけでなく、私たち幹部も1年に1回くらいはフォローアップ研修のようなものをお願いしております。
遠藤先生はどのような方ですか?
いつもスーツにネクタイでピシッとキメていらっしゃって、見た目は非常に真面目そうなイメージがありますね。
ですが、どんな人でも受け入れる雰囲気をお持ちなんです。

近すぎず、遠すぎず、いろいろなことが相談しやすいフラットな立ち位置にいらっしゃる。
立場に関係なく、私も先生に相談しやすいですし、部下も先生とフラットにやりとりしているようです。

上手に人の本音を聞き出す能力に長けていらして、研修の先生として非常に素晴らしい方。
今後も長いお付き合いを続けていただきたいと思っています。